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2011年の邦人被害状況
~ 被害からの教訓,ここに注意 ~
 
  2011年邦人被害ワースト3
1位-スリ・2位-置き引き・3位-車上狙い
 
 
2011年中,犯罪被害に遭い,当館に届け出た邦人の被害件数は108件(前年比-2件)でした。当館管内での被害は86件(前年比-9件),ローマやフィレンツェ等当館管轄外での被害は22件(前年比+7件)となっています。
当館では,邦人被害統計を2010年から半年毎にまとめていますが,上位3罪種の顔ぶれは変わっていません。
それでは管内での被害状況から,被害者の方々がどのような状態で被害に遭遇しているのか見てみましょう。まず男女別に見てみると,男性が46件,女性が40件となっていて,男性の被害が若干多くなっています。か弱い女性ばかりが狙われていると思っている男性諸氏にあっては,今後一層の注意が必要になります。
在留形態は,観光が46件,出張が24件,長期滞在(留学,駐在等)が16件となっていました。イタリア国内では魅力的な観光名所が随所にあり,慣れない交通機関を利用した移動等でどうしても注意が散漫になってしまいますが,その隙を犯罪者は狙っているのです。
発生場所はミラノが55件と最も多く,ミラノ以外の場所ではベネチア(10件),トリノ(4件),ボローニャ(3件)等で発生しており,観光又は商用等で邦人が多く集まる主要都市での被害が確認されています。
被害場所等の具体例は後述の各罪種の項で説明しますが,各被害状況を俯瞰してみると,スリについては,市中心の主要駅周辺及び地下鉄等乗り物内での被害,置き引きについては,列車内やホテル・レストラン等の施設内での被害,車上狙いについては路上又は高速SA駐車場での被害が顕著となっています。
これら犯罪の被害防止対策として真新しいものはありません。世界的に見ても治安面ではトップレベルの日本を離れ,ここイタリアでの観光,出張等及び長期滞在中に被害に遭わないようにするためには,日本国内と同じ行動様式は通用しないことを理解し,そして自分の安全について要所で意識することがとても大切なことになります。
どのような状況が自分の安全を意識するポイントなのか,そのポイントでどのように行動すればよいのかを考える上で,今回お届けする「2011年邦人被害状況」を是非参考にして頂きたいと思っています。
以下に当館管内(北部8州)で発生した被害86件をもとに,ワースト3罪種別の具体的被害状況と対策についてとりまとめましたのでご参照下さい。(個別の全被害リスト一覧は,当館ホームページ(こちら)にてご覧になれます。)
 
罪種別被害状況    
 
◎ 1位 → スリ(38件・前年比-1件)
・ 場所 → 地下鉄内・駅構内(中央駅,ドゥオモ駅等),店舗内等


具体例を見ると,混雑した地下鉄やトラム,店舗内での被害が多く発生していますが,その他,地下鉄エスカレータに乗った際に前後を男性に挟まれた状態で被害に遭った事例,またボローニャでは物乞い風の人や煙草をせがみに近づいてきた人と接触した際にポケットやバッグから貴重品を盗まれる事例がありました。

自分の安全を意識するポイント
 → 乗り物や店舗内等で他人と体が接触するような状況では自分の持ち物等に注意!
 
◎ 2位 → 置き引き(28件・前年比-5件)
・ 場所 → 列車内(中央駅等),レストラン等店舗内,ホテル等


具体例を見ると,列車内で荷物を棚に上げている間に側に置いていたバッグが盗まれた事例や棚に置いていた荷物が盗まれた事例,店舗内で試着中に床等に置いていたバッグを盗まれた事例,展示会場(フィエラ)にて足下に置いていた荷物を盗まれた事例,またホテル内でのチェックアウト中やロビーで待機中に被害に遭う事例が発生しています。

自分の安全を意識するポイント
 → 列車等での移動中,飲食中や買い物中,ホテル内等公共スペースで荷物から手を離す際に最大限の注意!
 
◎ 3位 → 車上狙い(13件・前年比-2件)
・ 場所 → 高速SA,ミラノ市内路上等


具体例を見ると,列車内で荷物を棚に上げている間に側に置いていたバッグが盗まれた事例や棚に置いていた荷物が盗まれた事例,店舗内で試着中に床等に置いていたバッグを盗まれた事例,展示会場(フィエラ)にて足下に置いていた荷物を盗まれた事例,またホテル内でのチェックアウト中やロビーで待機中に被害に遭う事例が発生しています。

自分の安全を意識するポイント
 → 高速SA等での食事,用足し等の短時間でも車両から離れる際には十分注意!
 
被害に遭わないために    
 
◎ スリの場合
スリ被害のほとんどは,混雑した地下鉄等の乗り物内や店舗内等他人と体を接触する状況で発生しています。
スリを防ぐには,
○ スリ犯に目を付けられないこと(例えば混雑した地下鉄に乗る際には,常時自分の所持品(バッグやポケットに入れた貴重品)に気を配る必要がある。同行する知人とのお喋りに夢中になったり,ガイドブックを見ながら次の行き先地の事等ばかりを考えて気もそぞろになっていると狙われやすい。周りにいる(かもしれない)スリ犯に,貴重品に気を配っていることをアピールすることが大事です。)
○ 地下鉄や店舗内での混雑時には周囲に気を配り,不審な人や数人のグループが近づいてきたら,その場を移動する。
○ 鞄はファスナー付きを選び,体の前で手を添えて持つ。(注:ファスナー付きの鞄からも盗まれた事例あり。できればナイフ等でも切れにくい素材の物。)
○ 財布等の貴重品をズボンの後ろポケットに入れない。(夏着等で上着のポケットがなく,ズボンのポケットしかない場合は,前ポケットに入れる。(注:前ポケットからも盗まれた事例はあります。))
等の対策を取ってください。
 
◎ 置き引きの場合
列車に乗り,荷物を棚に置く際に脇に置いていた手持ちのバッグを盗まれたり,食事中や買い物での試着中,またホテルロビーで待機している時に足下等に置いたバッグを盗まれる事案が多く発生しています。
置き引きを防ぐには,
○ 貴重品の入った鞄等を自分の身から離さない。(列車内でも鞄はタスキがけして体の前の方で持ち,レストランやホテルロビー等でどうしても鞄を置く場合は,足下であれば両足の間,椅子であれば背もたれと腰の間で鞄を挟む等(万全ではありません。)して自分の身から離れた場合に気づく置き方を工夫する。) 等の対策を取ってください。
 
◎ 車上狙いの場合
車内に貴重品を置いたまま,高速道路SAや市内路上に駐車し,被害に遭う事案が多く発生しています。
車上狙いを防ぐには,
○ 車内に貴重品を置いたまま車を離れない。(持ち歩けない貴重品等は駐車場でトランク等に移し替えるのではなく,事前に移動させておく。(犯人が見ている可能性あり。但し,トランク内からの盗難も2件発生しています。)貴重品の入っていない鞄等でも車内の見えるところに置かない。無用に窓等を破壊される場合があります。)
等の対策を取ってください。
 
    以上