総領事ご挨拶

2020/7/1
在ミラノ総領事 雨宮雄治
  昨年5月1日,第126代天皇陛下がご即位され,日本では新たな「令和」の時代が始まりました。「令和」には「美しい調和(Beautiful Harmony)」,また人々が美しく心を寄せ合う中で,文化が生まれ育つという意味が込められています。本年も,日本とイタリアとの伝統的な友好関係が,美しい調和の中で一層の発展を遂げるよう,総領事館として努力して参ります。
 
 昨年2月の日EU・EPAの発効により,両国の貿易が増加しています。イタリアの美味しいワインやチーズが日本人の食卓に上がることも多くなり,イタリアからの訪日観光客も,昨年,過去最多の16万人を記録しました。多くのイタリア人から,初めての日本旅行で素晴らしい体験を得られたという感想をいただいています。イタリア各地では引き続き和食や浮世絵を始めとする日本文化への関心が高まっています。このように両国間の関係がとても前向きな状況の中,総領事館は,ミラノを始めとする北イタリア地域の日系企業の皆様,在留邦人の皆様と連携しながら,両国の経済関係の発展に更に努めるとともに,日本文化の普及や両国の交流に資する様々な事業をバックアップしていく所存です。

 さて,このように順調に発展する日本とイタリアとの関係を念頭に新年の思いを新たにした令和2年ですが,2月後半になると北イタリアでは新型コロナウイルスが猛威を振るい始めました。事態はまだ終息したわけではありませんが,6月までにイタリア全土で感染者24万人,死亡者3万5千人と未曾有の災禍に見舞われました。感染者の約8割はロンバルディア州を始めとする在ミラノ総領事館管轄の北部8州に集中しており,被害は特に甚大でした。この間,ロンバルディア州を始めとする北イタリアに拠点を置く日系企業各社,お住まいの在留邦人の方々は,それぞれ大変なご苦労を経験されたことと思います。

 現在イタリアにおいて,新型コロナウイルス感染予防対策と社会経済活動の再開というバランスの中での新たな生活が開始されております。総領事館は,引き続き,新型コロナウイルス対策関連情報の把握とその発信に努め,在留邦人の皆様が安全に生活を再開できるよう可能な限りの側面支援を行っていく所存です。また,移動制限措置等が執られたコロナ禍においては,当地の治安は従前より落ち着いておりましたが,経済不安から生じる社会不安や移動制限緩和に伴い,今後の治安の変化にも留意が必要です。今後も治安情報の的確な把握と速やかな情報提供を行うことで,皆様の安全確保と領事サービスの提供に努めてまいります。
 
 このような状況においても,2021年夏に東京オリンピック・パラリンピック,2025年に大阪・関西万博,2026年にミラノ=コルティナ冬期オリンピック・パラリンピック等,両国が,世界が,関心を有する国際イベントの機会が予定されています。これらを通じても,両国の関係が進展していくことを期待して止みません。

2020年7月
在ミラノ日本国総領事
雨宮 雄治