Italiano

安全運転のために

イタリアにおける運転手のマナーは他の国と変わらず自己中心的で交通ルールはあってないようなもの、交通事故の危険性も日本に比較し遙かに高いです。そして、一旦事故、違反等の当事者となってしまった場合、道路交通法に基づいた行政罰等を科せられることは、外国人である私達も例外ではありません。
そこで、イタリアにおいて自動車を運転するための心構えとして、「(日本と異なる点を中心に)最低限の交通ルール」と「事故の当事者になってしまったときの対処」につきまして簡単にまとめてみましたので、観光でイタリアに来られてレンタカーを利用する方を含めて自動車を運転される方は是非参考にして下さい。

  1. イタリアの交通ルール
  2. 事故の当事者になってしまった場合の措置

1. イタリアの交通ルール

  • イタリアは日本と同じく標識標示主義(道路標識や道路標示に従う義務)を採用しており、標識自体も一部を除き私達にもわかり易いものです。また、違反についても警察官の現認主義(警察官が違反状況を見ていることが必要でオービス等の機器による違反確認を含みます)です。
  • イタリアにおいても2003年6月より、運転免許に関する点数制度が導入されました。各運転免許につき持ち点数を20点とし、道路交通法に定められた交通違反についてその種類ごとに点数を定め、違反を犯した運転者には、当該違反に対応する点数を持ち点数から引くことになりました。この持ち点数がゼロになった時点で免許を取り消されます。免許を取り消された運転者は再度運転免許試験を受けなければならないこととなります。なお、違反ごとの点数は最大10点(超過速度40キロ以上の速度違反、酒酔い運転等)で、運転免許取得後5年までの運転者については、この点数が2倍で計算されます。
  • また、交通取締り体制の強化され、従来、交通取締りは内務省国家警察内にある交通警察だけが行ってきましたが、今後は、国家警察の他の部局、軍警察、財務警察などの主要警察機関すべてのほか、森林警察及び監獄警察(日本の刑務官に相当)にも取り締まり権限が認められることとなりました。

  1. 優先通行権(右方優先)
    • 信号機のない交差点→道路標識または道路標示により優先権が示されていない交差点では、自車から見て右方から進行してくる車両が優先です。
    • ロータリー→道路標識または道路標示により優先権が示されていないロータリーでは、右方(ロータリー内に入ろうとしている車両等)が優先です。
  2. 定員・シートベルト・携帯電話等
    • 定員→定員は乳幼児も含めて人数に数えます(日本では大人2名の定員に子供3名が定員となります)。
    • シートベルトの着装義務→前・後部座席とも着装義務があります(日本では後部座席の着装は努力義務)。
    • チャイルドシートの着装→12歳未満の子供で、身長150センチ以下の者は、認定を受けた幼児拘束装置(体重別に4タイプ存在)の着装義務があります。ただし、3才未満の者が16歳以上の乗客に抱かれて後部座席に乗車する場合を除きます。
    • 携帯電話等→運転中の携帯電話(専用システム利用による通話を除く)、ヘッドフォン使用は禁止。
  3. 燈火
    • ヘッドライト→市街地以外の道路では、高速道路・一般道路の種別にかかわらず昼間であっても前照灯の点灯が義務づけられています。なお、市街地や照度の高い自動車専用道路上におけるハイビーム使用は禁止されています(日本では原則ハイビーム、対向車等がある場合にのみロービーム)。
    • ハザード→高速道路上の急停止など急激に速度を落とす場合には、ハザードの点灯義務があります(日本では単なる習慣)。
  4. 交通信号・踏切
    • 黄色信号→まさに停止線を越えてしまっている場合以外は、停止しなければなりません(日本では「停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合」には進行して良い。)
    • 踏切→遮断機のない踏切に入る場合には、いかなる列車も近づいていないことを確認して、速やかに線路を超えなければなりません(日本では必ず一時停止し、安全確認後速やかに通過する)。
  5. 追い越し・転回
    • 追い越しが禁止される道路→中央線が実線又は実線二重線の場合には、追い越し禁止です。
    • 転回が禁止される道路→中央線が実線又は実線二重線の場合や、交差点、橋の上、見通しの悪い場所等では転回禁止です。
  6. 駐停車
    • 駐車禁止標識→市街地の駐車禁止標識は、何も書いていなければ「午前8時から午後8時までの間は駐車禁止」の意味(日本では24時間駐車禁止の意味)です。なお、駐停車禁止標識は「24時間駐停車禁止」となります。
    • アイドリング→駐車中はエンジンを停止しなければなりません。
    • ミラノ市では、路上駐車場所として次の3種類の区画があります。
      白線(無料駐車区画)
      青線(有料駐車区画、駐車券については、タバッキまたは管理員より購入する)
      黄線(バス、タクシー、居住者等許可済車両駐車区画)
  7. 蛍光服着用義務
    • 高速道路上において故障などで車外に出る場合には、蛍光色など光の反射能力のあるジャケットなどを身につけることが義務付けられました。(2004年1月より厳格に適用)
  8. 公共交通機関専用路の通行
    • 公共の用に供する目的で設置された道路(トラムの軌道上、バス専用路)を走行してはいけません。
  9. 速度規制(最高速度(一般乗用車、オートバイの場合))
    • 高速道路 130キロ(普通免許取得後3年未満の者は110キロ)
    • 1級道路 110キロ(普通免許取得後3年未満の者は90キロ)
    • 2級道路 90キロ
    • 市街地 50キロ
      なお、2003年6月の改正により、3車線以上のある高速道路においては、最高速度を150km/hに引き上げることが認められることとなりました(150km/hにする場合は明確に表示、表示のない場所は従来の130km/h。)が、現在のところ150km/h制限を適用する予定の高速道路はないとのことです。
      また、雨天の場合の最高速度は高速道路で110km/h、国道で90km/hに制限されます。

2. 事故の当事者になってしまった場合の措置

  • 事故発生時の対応要領
    • 車を止める→車は接触状態のまま停めます。たとえ後ろがどんな状態であっても、車はそのままにして相手方と話をしなければなりません(ただし、夜間の高速道路上など、状況が非常に危険である場合には、相手と合意の上で車を近くに移動させることができます)。特に、人身事故の場合には、車は絶対に移動させず、すぐに警察又は救急に連絡し、警察が到着した後にその指示に従って下さい。
    • 救急車を呼ぶ→負傷者がいる場合には、直ちに救急車を要請します(救急番号118番、ただし伊語のみ)。警察には救急センターから自動的に通報がなされ、管轄の警察官が到着します。
  • 相手方と必要事項の交換をする
    • 相手方が過失を認めている場合や相手方に非を認めさせる語学力があれば別ですが、現場で責任問題を話し合う必要はありません。双方が自分の保険会社にそれぞれ淡々と主張を連絡し、あとは保険会社同士の交渉となるからです。
  • 現場で絶対に確認しなくてはならない事項は次のとおりです。必ず書類を直接見て確認し、嘘をつかれないようにして下さい。
    • 車両の所有者名、住所、電話番号(車の登録証で確認して下さい)
    • 運転者名、住所、電話番号(身分証明書で確認してください)
    • 免許証番号、発行官庁、発行年月日(免許証で確認して下さい)
    • 保険会社名、支店番号、保険証書番号(polizza)、有効期限(フロントの保険証で確認して下さい)
    • 相手方車種、メーカー、ナンバー
    • 事故年月日、時間、場所、相手方破損個所→(相手方と確認して下さい))
    • 事故現場見取図(相手方と調整する必要はありません。あなたの主張を書いて下さい)
  • 先方が「constatazione amichevole」という用紙(通称「modulo blu」多くのイタリア人が車に備えています)を取り出しサインを求めてくることがあります。この書類は、いわゆる示談書です。→当事者が合意の下で事故の状況を記載するものですが、よほど伊語に自信がない限り、応じない方が無難です。
  • 相手方と状況認識について少しでも争いが生じた場合→証人をみつけ、住所、氏名、電話番号を確認しておいて下さい。
  • 現場において現金での解決は後のトラブルの元ですのでおやめ下さい。
  • 警察を呼ぶ場合→日本と異なり、保険請求に警察の事故証明は不要ですが、次の場合には警察を呼んで下さい。
    • 人身事故の場合
    • 相手方が必要書類を欠いている場合
    • 相手方が逃げようとする場合
    • 相手方が情報の交換に応じようとしない場合
    • 相手方の状況認識を不当と感じた場合
  • 自走できなくなった故障車の移動→大きな人身事故の場合には、通常は警察の要請を受け、ACI(イタリア自動車クラブ)が一時保管所(ACI管理)へ車を移動させます。それ以外の故障車については、契約の保険会社又はACIの24時間緊急受付番号(116番)へ連絡します。
  • その後の措置→車の修理代金は、車の保険がおりるまでの間は修理工場(保険会社との契約工場のみ)が立て替える形となります。また、相手方との示談が不成立となり民事訴訟が提起された場合には、修理代金は保険会社の立て替えとなります。
  • レンタカーの場合→レンタカー会社に連絡して、その指示に従って下さい。