安全情報
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北イタリア治安情勢通報
~スリ犯人の犯行方法~
2016年5月25日
昨年の北イタリア治安情勢通報2015年第6号、7号及び2016年2月6日付「2015年の被害まとめ」において、当地でのスリ被害の発生状況についてお知らせしていますが、依然としてスリ被害が当館に数多く届けられています。スリ被害の多くは乗り物内で発生しています。
先日、当館にスリ被害に遭われた方から、当時の詳しい状況について連絡がありました。事件のポイントと事例をまとめましたので、ぜひ被害防止に役立ててください。
<被害事例>
夕方、被害者が、ズボンの前ポケットに財布を入れ、地下鉄駅のホームで電車を待っていたところ、犯人グループ3人に目をつけられる。被害者は、乗車する際に、乗車口を変更したが2人が追随。車内で、別の乗車口から乗り込んできた男1人が切符を拾うふりをして、被害者の足首をつかんでバランスを崩させ、同時に乗り込んだ者らと一緒に被害者を前後から挟んで、財布を盗む。犯人らは、扉が閉まる直前に降車。
昨年、当地の新聞では女性のスリグループの犯行方法を度々記事にしていました。犯人グループは役割分担をしています。1人は財布等を盗み取る実行犯。もう1人は、被害者の気をそらす役。そして盗んだ財布等の受け取り役です。犯人は、乗車の際等に、被害者のバッグから財布を盗み、それを後ろに控えている別の者に渡して、犯行が露見して被害者に追求されても、被害品を持っていないと主張して罪を逃れようとしています。
犯人が被害者の注意をそらせる方法としては、今回のように、突き飛ばす等してバランスを崩させる方法や、小銭をばらまく、わざと被害者の目の前で落とし物をする等があります。
スリ犯人は、被害者が気づかないうちに財布を盗まなければなりません。このため、犯行に及ぶ前に、財布がどこにしまわれているのかを見ています。券売機周辺や、店で物を買った時から被害者を付け狙っている場合もあります。
これから当地を観光で訪れる方が増える季節となります。スリグループも観光客等を狙って当地で活動する可能性があります。ぜひご注意を!