安全対策

令和4年1月27日
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北イタリア安全対策情報
2025年1月~3月
1 治安情勢

当地では、依然として窃盗事件が高水準で発生しており、多くの日本人が被害に遭っています。

3月下旬には、ボローニャで開催された展示会に商用目的で訪れていた日本人が、会場内及び会場 への移動中にスリや置引きの被害に遭う事例が複数(4件)報告されました。

当地では年間を通じて大規模なイベントが数多く開催されており、ビジネスや観光目的で訪れる渡航者が犯罪の標的となることが懸念されます。特に展示会場では、視察や商談に集中している間に防犯意識が緩みがちであることから、貴重品は常に身につけて管理し、商談中や食事中に荷物を椅子や床に放置しないなど、基本的な防犯対策を徹底してください。


2 日本人被害(件数は当館に届け出のあったもののみを計上)
  以下は、日本人の犯罪被害の事例をまとめたものです。

(1)スリ 14件(10月~12月:14件)
被害例:空港と市内を結ぶバスに乗車し、降車後に預けていた荷物を受け取ろうとしたところすでに持ち去られていた(ミラノ、ベネチア)。

(2)置引き 13件(同:19件)
被害例:バスに乗車中、背中に回していたショルダーバッグから貴重品を盗まれた(ベネチア・メストレ)。

(3)車上ねらい 4件(同:2件)
被害例:車のパンクを指摘してきた男と話をしている隙に、車内に置いていたバッグを盗まれた(ミラノ)。



3 殺人・強盗 ・ 誘拐等凶悪犯罪例

以下は、凶悪犯罪被害の事例(日本人以外の被害者)です。

(1)12月31日から1月1日の夜間、ミラノ市ドゥオーモ広場で、観光客を含む複数の女性たちが30~40人の男性グループに囲まれ、体を触られる等の性的暴行を受けた。

(2)2月中旬の夕刻、ミラノ市ガンバラ地区のパン屋で、ウクライナ人男性2人が店主の息子にけん銃で撃たれ、1名が死亡、1名が重傷を負った。

(3)3月上旬の朝、ミラノ市西部フォルツァ・アルマーテ通りの小学校付近で、50歳のイタリア人の男が、母親と一緒にいた2人の少女を誘拐しようとして逮捕された。


4 テロ・爆弾事件発生状況

イタリア国内では、テロ事件の発生はありませんでしたが、テロ関連行為により逮捕者が出ています。また、中東情勢の緊迫及び欧州各地におけるテロ等の発生を受け、イタリア治安当局による高いレベルでの警備が行われています。
【イタリアにおける検挙事案】

  • 3月13日、トレンティーノ=アルト・アディジェ州メラーノ市在住の23歳の電気技術者の男が、インターネット上でジハード主義や反ユダヤ主義のプロパガンダ活動を行い、爆発物の製造技術を習得しようしたとして逮捕された。
【欧州におけるテロ等発生状況】

  • 2 月13 日、ドイツ南東部のバイエルン州ミュンヘンで、アフガニスタン人の男が、車両で群衆に突入し、2 人が死亡、37 人が負傷した。
  • 2 月15 日、オーストリア南部のケルンテン州フィラハで、シリア人の男が通行人を刃物で襲撃し、1 人が死亡、5人が負傷した。
  • 2 月21 日、ドイツ首都ベルリンで、シリア人の男が、ホロコースト記念碑付近にいたスペイン人 観光客を刃物で襲撃し、同観光客が負傷した。
  • 2月22日、フランス東部ミュールーズで、アルジェリア人の男が、警察官を刃物で襲撃し、これを止めようとしたとみられるポルトガル人が死亡、警察官7人が負傷した。
  • 3月28日、オランダ首都アムステルダムの中心部で、ウクライナ人の男が通行人を刃物で襲撃し、5人が負傷した。

5 対日感情の変化、日本企業の安全に関する諸問題

特になし。